不動産売却での契約不適合責任とは?瑕疵担保責任との違いを解説

2021-12-07

不動産売却での契約不適合責任とは?瑕疵担保責任との違いを解説

この記事のハイライト
●2020年4月の法改正で「瑕疵担保責任」が「契約不適合責任」へと変更された
●契約不適合責任ではより売主の責任が問われる内容になったため注意が必要
●免責内容や通知期間など「契約書」への記載が何よりも重要になる

売買契約時には、売主に「契約不適合責任」が生じます。
これは、売却したものに不具合などがあった際、売主が買主に対して負うべき責任のことです。
不動産売却では大きな額のお金が動くことになるので、それに伴う契約不適合責任についてもしっかりと理解しておきましょう。
ここでは、契約不適合責任とはどんなものなのかについて、そして不動産売却の際の注意点についてもご紹介します。
杉並区周辺で不動産売却をご検討の方はぜひ参考にしてみてください。

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不動産売却における契約不適合責任と買主に認められる5つの権利

不動産売却における契約不適合責任と買主に認められる5つの権利

契約不適合責任とは、不動産などの売買契約の履行において、売主が買主に引き渡した商品が契約していた「種類」や「品質」、「数量」の内容と適合しなかった場合、売主が買主に対して負うべき責任のことです。
ちなみに契約不適合責任とは以前まで「瑕疵担保責任」と呼ばれていた制度のことで、2020年4月の民法改正(債権法改正)によって内容が追加、整理され、「契約不適合責任」という名称に変更されました。
不動産売却において契約不適合責任が問われるのは、主に、中古住宅や土地の売却における経年劣化や欠陥など「品質」の問題です。
具体的には、天井の雨漏りや壁や床下のシロアリ被害、排水管の水漏れ、家屋の傾きなどが考えられます。
契約不適合責任とは「契約と異なるものを売却した場合」に問われるものなので、雨漏りなどの不具合があること自体が問題になるわけではありません。
不動産の状況を正しく把握し、その内容を売買契約書にしっかりと記載しておくことが大切です。
もし契約内容と実際の不動産の状況が異なった場合、売主には契約不適合責任が発生し、買主には5つの権利が与えられることになります。
5つの権利とは、「追完請求」「代金減額請求」「催告解除」「無催告解除」「損害賠償」です。
「追完請求」とは、売買契約書に記載のなかった不具合箇所に対する修補請求にあたります。
たとえば不動産の売却後に契約書になかった雨漏りが発見された場合、買主から追完請求があれば売主の費用負担で雨漏りを修理しなければなりません。
追完請求に買主が応じなかった場合に行使するのが「代金減額請求」で、これは不動産の売買価格を減額できる権利のことです。
代金減額請求は売却後におこなわれるので、支払われた額の一部を売主が返金するかたちでおこなわれます。
しかし実際には、不動産の売買価格を減額したとしても不動産が住める状態ではなかったり、もしくは住むために多くの費用が必要になる場合も多く、代金減額請求では納得しない買主が多いのも事実です。
そういった場合の権利として認められているのが「催告解除」と「無催告解除」になります。
催告解除では、追完請求をしても売主がそれに応じなかった場合に、催告をして不動産の購入を取りやめることが可能です。
これは、違約金の発生しない「契約解除」と同じ意味になります。
一方、契約内容の履行が期待できなかったり、不可能であると考えられる場合には、催告なしでただちに契約を解除できるのが「無催告解除」です。
また、売主に原因がある損害が発生した場合は、買主が売主に「損害賠償」を請求できる権利も認められています。

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不動産売却における契約不適合責任と瑕疵担保責任の違いとは

不動産売却における契約不適合責任と瑕疵担保責任の違いとは

2020年4月の民法改正によって「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」に変わったことはすでにお伝えしましたが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。
もっとも大きな違いとしては、責任を負うべき対象が以前は「買主が通常の注意をはらっていても発見できなかった隠れた瑕疵」であったのが、「契約の内容と異なる場合」となったことです。
「瑕疵」とは、売却された不動産が通常は持っているはずの品質や性能を欠いていることを指します。
瑕疵担保責任では、買主が不動産の購入後に隠れたる瑕疵を発見した場合、そこから1年間は売主に対して損害賠償を請求したり、契約自体を解除したりすることも可能でした。
しかし、実際にはその瑕疵が「隠れていたものかどうか」を明らかにすることが難しく、瑕疵担保責任の裁判で立証ができないという事例も多くあります。
そこで、新たに定められた契約不適合責任では、「隠れていたものかどうか」というあいまいな部分ではなく、「契約書に記載されていたかどうか」を問うものになったのです。
つまり、契約不適合責任では以前の瑕疵担保責任よりも責任の所在が明確にされており、「契約時には隠れていて発見できなかった不具合」ではなく、「契約書に書かれていない不具合」という理由で責任が発生します。
法改正により売主、買主の双方にとってわかりやすい内容の制度になりましたが、瑕疵担保責任に比べて売主の責任がより重くなったともいえるでしょう。
また、先ほど契約不適合責任における買主の権利は5つだとお伝えしましたが、「追完請求」と「代金減額請求」に関しては瑕疵担保責任の頃にはなかった項目です。
買主の権利が新たに増えたことを考えても、契約不適合責任は買主側にメリットの多い法改正だといえるでしょう。

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不動産売却時の契約不適合責任に関する注意点とは

不動産売却時の契約不適合責任に関する注意点とは

契約不適合責任では、不具合が見つかった場合「契約書に記載があるかどうか」が最大の注意点となります。
そのため、売却する不動産の状況を事前に正しく把握し、不具合があればその内容を細かく契約書に記載しておくことが大切です。
しかし、中古不動産では不具合を把握しきれないリスクも高いため、「免責」についても検討してみましょう。
特に中古不動産の冷暖房や照明、配管といった「設備」に関しては何らかの不具合があるほうが一般的とされているため、設備のひとつひとつにまで契約不適合責任を適用させているとスムーズな取り引きの妨げにもなりかねません。
また、築年数が古い不動産であれば、全面的に免責するという方法もあります。
契約不適合責任は瑕疵担保責任と同じく「任意規定」となっているため、売主と買主の合意があれば特約として免責が可能なのです。
よく見られる免責の事例としては、室内設備や築古物件の瑕疵、そして土地の土壌汚染などがあります。
免責の際の注意点としては、「追完請求」や「代金減額請求」といった買主側の権利に対し、ひとつひとつ免責していく必要があることです。
また、瑕疵担保責任では通用した「全部免責」という表現が使えないため、免責にしたい箇所を個別にピックアップして契約書に記載していかなければなりません。
また、契約不適合責任の通知期間についても双方の合意のもとで決定します。
通知期間とは、不動産の売却後に、買主が売主に対して契約と異なる部分について通知できる期間のことです。
個人間での不動産売買では、「引き渡し後3か月から半年程度」が通知期間の目安となっています。
さらに、心理的瑕疵や環境的瑕疵についても、契約解除や損害賠償に発展しかねない重要な告知内容です。
かならず「告知書」に記載しておきましょう。
不動産の物理的な瑕疵に関しては、「インスペクション」が有効です。
インスペクションでは、不動産の柱や壁、屋根といった構造耐力上主要な部分や、外壁など雨水の浸入とかかわる部分を専門家が調査します。
インスペクションを実施することで不動産の瑕疵をおおよそ把握できるため、売主にとっても安心して売却を進めることができますよ。

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まとめ

2020年4月の法改正で誕生した「契約不適合責任」は、前身である「瑕疵担保責任」との違いが多くあります。
不動産売却の際には、契約不適合責任についてしっかりと理解する必要がありますが、よくわからないという方は不動産会社へ相談することをおすすめします。
弊社でも不動産売却に関するご相談・査定依頼を承っておりますので、杉並区を中心としたエリアで不動産売却をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。

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